睡眠障害とは、その名称が表すようになかなか眠ることができない睡眠の障害です。 しばしば、不眠症と混同されるのですが、 睡眠障害には閉そく性睡眠時無呼吸、レストスレッグス症候群、 周期性四肢運動障害、既日リズム睡眠・覚醒障害、そして不眠症があり、 これらの総称が睡眠障害となります。
睡眠障害の原因は多々考えられます。
例えば、時差がある場所の移動で睡眠障害が発症するケースもありますし、
寝具・枕等の睡眠環境が変化することで発症する患者もいれば、
高血圧や糖尿病、アレルギー疾患の患者は睡眠障害が起きることもあります。
また、心因性の睡眠障害もあります。
ストレスで寝付けない、あるいは神経質であることから、
わずかな物音でも眠れないといった性格的な傾向もあれば、
毎日不規則な生活を送っていたり、運動不足、アルコール摂取過多、
あるいはカフェインやニコチン摂取も睡眠障害に陥りやすいです。
睡眠障害の症状は、先にお伝えした睡眠障害の種類によってそれぞれ異なります。
寝付くまでに時間がかかるだけではなく、
予定している時間よりも早く目覚めてしまう場合も不眠症に該当します。
不眠症状が週に3日以上見られるだけではなく、
日中に倦怠感を感じることもあります。
朝起きたものの、睡眠の満足感がなかったり、
日中に居眠りをしてしまう場合がこちらです。
いわゆる、「いびき」、「無呼吸」とも呼称されています。
むずむず脚症候群とも呼称されているもので、
寝ようとすると下肢に異常感覚を覚えるものです。
例えば、急に足を動かしたい衝動に駆られ、
安静にしているとかえって悪化してしまう一方、
四肢を動かすと症状が軽減します。
睡眠中に四肢に不随意運動が生じます。
つまり、睡眠時にも運動を行っていることになりますので、
睡眠の休息・満足感が得られません。
レストレスレッグスの類縁疾患だと考えられており、
合併症となるケースもあります。
睡眠時間帯でありながら、
体内時計がずれてしまっていることで眠れない症状です。
睡眠覚醒相後退障害、睡眠・覚醒相前進障害、
不規則睡眠・覚醒リズム障害といった者に分類されるもので、
睡眠薬が効きにくい症状です。
基本的には問診にて診断するのですが、
睡眠障害をより詳しく検査するために、睡眠ポリグラフィー検査を行います。
検査装置を装着して眠ることで、脳波、呼吸、眼球運動、
睡眠の深さや無呼吸の時間を検査し、結果を経て睡眠障害と判断します。
睡眠障害の治療の基礎となるのは生活習慣や環境の改善ですが、
先に紹介した種類によっても治療が異なります。
気道を脂肪が圧迫している可能性もありますので、
ダイエット指導を行います。
気道周辺の脂肪を取り除くことで、自然と気道が開き、
改善が期待されるからです。
また、口腔内補助装置や持続陽圧呼吸療法といった治療もあります。
鉄欠乏性貧血や脳神経疾患、
投薬の副作用にて発症するケースもありますので、
睡眠週間の見直すや非薬物療法が主体となります。
但し、効果がみえにくい場合には鉄剤、
抗てんかん薬等の薬物療法を組み合わせての治療となります。
こちらもやはり生活習慣の見直しが主体となりますが、
メラトニン調節のための薬剤や日光照射等も治療法として挙げられます。
規則正しい生活を送ることが大切です。
また、毎日の生活の中で気象と共に朝日を浴びることで、
脳内に時間を認識させる効果がありますし、
休日ではあっても平日と睡眠時間に差を付けないよう心がけることも大切です。
忙しい日々を送っていると、休日に長時間の睡眠を取ってしまいがちですが、
結果、睡眠リズムを崩してしまうことにもなりかねません。
寝る前のスマートフォンやPCの利用を控えたり、
就寝前にはストレッチ等でリラックスするのも良いでしょう。
また、ある程度エネルギーを消費することも大切です。
人間は披露すると回復を求めますので、
有酸素運動を長時間行うことで、睡眠を欲します。
睡眠障害の治療後は、睡眠を取ることに気を配ることでしょう。
その指標として、睡眠時間を考えがちです。
確かに睡眠時間は短いよりは長い方が良いのですが、
時間だけではなく質も重視しなければなりません。
例えば、寝室の適温は20度前後湿度は40%から70%程度とされていますので、
該当しない環境では、長時間睡眠を確保しても不快感が残る可能性もあります。
時間の確保も大切ではありますが、睡眠環境・質もまた、考える必要があります。
その点では、寝具や照明も重要です。
枕や布団等の相性もあります。例えば適切な枕に変更しただけで
寝起きの感覚が変わる方もいますので、今一度睡眠環境を見直し、
快適な感興での睡眠を心掛けましょう。